新宿御苑特集

株式会社icoi

  • ウェルネスサービスサイト運営事業

Social Coordinator for Innovation
人と人とのつながりから“いいマチ”を創っていく

株式会社icoi代表取締役 郡谷秀邦

株式会社icoi 代表取締役 郡谷秀邦

「御苑のリチャード・ギア」との噂通りスマートな出で立ちとソフトな語り口のジェントルマン、と思いきや、目をキラキラと輝かせながら熱い想い語る表情は少年のよう!ミネラルについて、健康について、まちづくりについて、たくさんお話いただきました。icoiの毛髪健康診断、是非わたしも定期的に受けたいです(インタビュアー 中嶋みさ)

原動力は憧れのパイロットになるため

起業までの経緯を教えてください

大学卒業後に勤めたのは大手証券会社でした。当時は日経平均が下がって行く過程であったのに、まだ世の中はバブル崩壊に気がついてない勢いが残っている時代で、夜中まで仕事をして、そこから飲みに行き2時間ぐらい寝て朝6時には出社するハードな毎日を送っていました。とはいえ、仕事はとてもやりがいがあり、営業成績はトップクラスで表彰もされました。お客さんは会社経営者や医師など、いわゆる富裕層が多く、かなり影響も受けました。実は子供の頃から夢はパイロットで、就活では航空会社を受けましたが叶わず、「自分で飛行機オーナーになり操縦する」方向に夢をチェンジしていました。そのためにはこのままサラリーマンでいるのではなく独立し起業しようと考えたのが働き出して3年目です。独立するなら成功した経営者の話を聞いた方が良いと思い参加した講演会で、ソフトバンクの孫さんの話を聞く機会があり、このままではいけない!と衝撃を受けたんです。それで勢いを得て1994年26歳で退職、起業しました。専門知識はありませんが、営業トップでやって来ましたので、何でも売る自信はあったんです。逆に言うと売るものは何でも良かったんです。ちょうど瀬戸の工場で商品を売って欲しいという方と知り合い、レストランに瀬戸物を卸す会社を始めました。そこでは、ただ瀬戸物を卸すだけでなく、マーケティングをして商品を開発し売り方も提案するということをしていました。その後、クリーニング、ネットを使ったポイントサービスなど現在に至るまでに扱う商品はかなり変わってきていますが、ただ商品を売るのではなく、世の中を幸せにしていくために、業界の3歩先を行くようなアイデアを持って仕事をしています。現在のicoi事業を始めたのは2019年です。

face to face のまちづくりのために

事業内容を教えてください

face to faceのまちづくりを目指した様々なプラットフォームづくりです。現在メインとなっている事業はウェルネスサービスサイト「icoi」の運営です。これは美容室で切った髪の毛から体の栄養バランスを検査する「いこらぼ(毛髪栄養検査)」を中心とした、美容室の会員向けの情報サイトです。この検査はアメリカで40年以上前から、日本では20年前から病院にて実施されている予防医学の検査なんですが、未病診療であり保険診療ではないためにあまり知られていません。毛髪は排泄器官の一つで、ひと月に約1cm、3ヶ月で約3cm、3年で約30cm、その間のストレス、食生活、ミネラルバランスなどが分かる健康レコーダーでもあるんです。でも「髪を切る」のであれば、美容院で切ったほうがヘアスタイルに影響しないところを切ることもできるし適切なんじゃないか、と気づいたんですね。美容院は全国に24万店、コンビニの4倍もあり、店舗過剰による競争激化で市場は年々減少を続けています。美容師のポテンシャルは顧客接点が深く信頼関係が築けるところです。そこを生かして美容、健康などウェルネスにマーケットを広げて行けば、美容室のストックビジネスになり収益をあげることができます。icoiサービスでは、いこらぼの結果に応じて不足している、または多すぎる栄養素が確認でき、それを補うための食材を提案し、食生活の改善を促し、最適なレシピの紹介、スーパーでの食材購入につなげていきます。マイページができるので定期的に診断をして行けば、現在に至るまでの目に見える健康状態として保存もできます。顧客の健康はもちろん、商店の活性、まちづくりと、全てに繋がってくるプラットフォームということで、現在様々な都市からも問い合わせをもらっています。この検査は痛みも伴わずにできるので、子供にもおすすめなんです。過剰なミネラル、摂りすぎると危険なミネラルについても分かるので、未来ある子供たちにもぜひ受けてもらいたいですね。

 

needsよりもseedsをビジネスに活かす

御社の強みを教えてください

ビジネスで大事なのはお客さん自身も気づいていない潜在的な悩みなどの「種」に気が付けるかだと思うんです。創業当初とは何度か扱う商品は変わってきているのですが、根本は変わっていません。例えば、陶器販売の時には、当時はティーポットと言えば大きいサイズしかなく、その中で開発した「一人用のポット」は大ヒットしました。喫茶店やケーキ屋さんではギフトしても相当数売れました。これはエンドユーザーの声を知ることが大切なんです。次に共働き世帯を狙った夜間のクリーニングデリバリーサービスを始めたのですが、これはクリーニングに出すものから業種もわかってきますし、直接お客様と触れ合うので、ちょっとした世間話からニーズを探ることができます。ネット販売などはまだ日常的でない時代で、クリーニングと共に水、オムツ、米など、一緒に配達するようになりました。ポスティングで顧客を増やしていたのですが、その時にチラシで溢れかえるポストを見て情報を伝えたい人たちの多さに気がつきました。でも溢れかえるチラシの1つとして埋れてしまい、ユーザーにちゃんと伝わってないんですよね。そこで情報を整理して読みやすく伝えられるフリーペーパーの作成もするようになりました。「気づく」ことで点と点が繋がりビジネスはどんどん展開して行くんです。その後、ネット事業に展開した時には、個人商店に向けた地域情報サイトを作り、加盟店になると、仕入れもでき、キャンペーン情報も発信できる、店舗のトータルマーケティング支援の仕組みを作ったんです。まだガラケー時代ということもあり、個人商店向けはなかなか厳しい状況でしたが、大手ファミリーレストランチェーンへのアプローチでは大成功を収めました。また、そこにポイントサービスをつけることで会員を増やし、顧客の消費行動なども取り込み、広告、宣伝につなげていくシステムも開発して行きました。全て、ビジネスの「種」から広がっていったことです。

人情味溢れる庶民の町

新宿御苑はどのような街ですか?

実家のある仙川で創業したので、京王線の終着の新宿を選んだんです。新宿駅の周りは当然ながら繁華街なんですが、御苑は徒歩圏内ながら緑もあり学校もある、そばに露天風呂付きの銭湯もある、昔からの庶民の町なんです。会社としてもすごく住み心地がいいですね。確かに六本木や渋谷はおしゃれでかっこいいんですけど、この近辺は安くて美味しいランチの店がたくさんあって、人情味溢れる場所なんです。ここで20年以上オフィスを構えていますが、4人ぐらい「お母さん」と呼べる居酒屋さんもあるんですよ。もちろんご近所に経営者仲間もいますし、馴染みの個人商店や、喫茶店もある。こんなにいい場所はないですね。

未来が拓ければ楽しく生きることができる

コロナ禍において、どのような変化がありましたか?

チャンスになったことは多くありました。これだけ長く、コロナ禍が続いてきますので、みなさん健康を意識するようになり免疫力や自然治癒力に注目が集まってきていますので、自分の健康管理に興味を持ってくださる方が増えています。「icoi」も新聞、雑誌、ネットなどたくさんの取材を受けています。また、オンラインミーティングが当たり前になってきたことで、美容室のみなさんもインフラが整い、日本全国の現地まで営業に行かなくても良いのはメリットです。デメリットとしては去年、世の中の動きが全て止まってしまい、計画が少しずれたことぐらいですね。もちろん、飲食店の方々などこのコロナ禍で大変な思いをしている業種も多くあると思うんです。我が社のプラットフォームの根底は「良いまちづくり」なのでそのために、icoiサービス上でいこらぼの検査結果と連動して「このミネラル不足の人にはこの店のこのメニューがおすすめ」というように案内をして外食やデリバリーにつなげていく、飲食店にも提案できる企画を進めています。icoiサービスを使う顧客の健康にも貢献できて、飲食店の活性にもつながる、みんながハッピーになれる仕組みづくりをどんどん広げられたらと思っています。

子どもたちがずっと安心して笑顔で過ごすことができるような“いいマチ”を創っていく

今後のビジョンを教えてください

子供達の未来のために、いいマチを創る、ですね。実は娘の誕生をきっかけに、今までの全事業を停止して、会社の在り方を考え直す、ということがあったんです。それまでも、もちろんポリシーを持って会社経営をしていたのですが、その時の社会情勢や凄惨な事件などを見て、子供達が安心して過ごせる未来を創っていきたいと考えるようになったんです。そのためには子供達の暮らす「マチ」が安心して過ごせるものであって欲しい。町にある商店が活性化して、人と人がつながりを持ってハッピーに過ごせる世の中を創って行かなくてはならないと考えました。もともと、点と点をつなぎ、ビジネスを展開させるプラットフォームを作ることは得意ですから、それを未来や子供達に活かせるように視点を変えたんです。どんどんと具現化できていますよ。icoiのまちづくりのイメージ画像(=右)では子供の象徴として描かれた学校に虹がかかっているんです。現在、新たな展開も計画中なんですが、全て明るい未来の子供達のため、と取り組んでいるので、ワクワクしています!

法人概要

社名

株式会社 icoi

住所

〒160-0022 東京都新宿区新宿 1-29-4 横山ビル2F

電話番号

03-3358-3733

設立

1994年10月20日

事業概要
  • ウェルネスサービスサイト「icoi(憩い)」運営事業
  • サロン支援事業
  • いこらぼ(毛髪栄養検査)事業
  • ウェルネスマーケティング事業
HP

https://icoi-style.co.jp

アクセスマップ

掲載日:2021.08.13

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