「不動産っておもしろい!」
豊富な経験とネットワークで業界を奔走
あかつきリアルエステート株式会社
代表取締役 土佐 秀之
不動産業
旅行が趣味という土佐社長。出張に行った先でひとりで足を伸ばして温泉まで行くこともあるそうです。そしてドライブしながら街の様子を見ていると仕事のヒントに繋がることもあるんだとか!「不動産って本当に面白いんですよ」と熱〜く語ってくださいました。(インタビュアー 中嶋みさ)
不動産の仲介・買取から税務までサポート
投資用、法人用物件の売買仲介が主です。マンション用地や事業用地を探している会社はとても多く、当社も大型案件を抱えた大手デベロッパーと取引をしています。今、不動産業界は物件不足で土地は高騰しています。一方で空き家も多い。そこで最近は空き家などの不要不動産の買取事業も行っています。地方では価値が下がってしまい売れない山や、土地、別荘など「負動産」でお困りの方も多くいます。また当社では、全国でも数社しか扱っていない希少サービス「固定資産税評価額の点検」も請け負っています。これは税務だけでなく建築、不動産全般の高度なノウハウが必要とされる事業です。大型ビルを所有する企業は高額な固定資産税の支払いが必要となりますが、当社が評価点検を行うことで年税額が100万円単位で圧縮できた事例もあります。私にこのノウハウを教えてくれた「師匠」と共に東京だけでなく地方の仕事も多く請け負っており、地方で動く業務委託スタッフも在籍しています。
他業種との固い絆であらゆる問題を解決
いろいろなタイプの案件を解決できる、サラリーマン時代から培ってきたノウハウと人脈、そして経験ですね。ひと口に不動産と言っても規模も背景も目的も違うし、同じような物件でも場所によって価値がまったく異なる場合もあります。お客様に対しどれだけ切り口を持っているのか、どれだけ引き出しを持っているのかが成果につながってくると思います。サラリーマン時代から億単位の金額が動くショッピングモールを建設、運営するような案件にも携わってきましたので、銀行、ゼネコン、行政、またイベントや運営、店舗に入る会社など多くの人脈・ノウハウがあります。また「倒産」「再生」という大仕事をこなしてきた時にできた人脈はいまだに強く、共に仕事をしている方も多くいます。不動産業は様々な業種とのつながりが不可欠なんですね。実は保険、金融、各種工業など他業態の方から助けてほしいと声を掛けていただくこともあります。もちろん私自身で解決できること以外にも、それぞれの専門家とのネットワークを駆使し、アドバイザーやコンサルティングとして介入し問題解決する案件も多いです。これは今までに様々な問題に直面し解決してきた実績が強いですね。
まちづくりを意識した仕事を
先日は20年も使われていない地方の古い団地の一室を買い取って、リフォームし価値を上げて販売しました。持っていれば固定資産税もかかる、古くなって価値が下がる、リフォームする資金がない、何年も空き家にしていると周りも困る、と相談され受けた仕事でした。そこから広がり、今度はその団地の組合と一緒に、団地そのものの再生へ繋げる案件になってきています。困っている方の相談にはできるだけ応えたいという思いです。地方では価値が下がって売れない山、土地、別荘でお困りの方も多いです。経営者なのでもちろん売り上げを上げていかなくてはなりませんが、それだけではなく、自分の仕事が地域の再生・雇用にも繋がっていく喜びや夢があります。不動産業には単純な経済活動だけではない領域があるんです。弊社は会社の規模は大きくありませんが、開発だけに頼らない、まちづくりを意識した仕事をしていきたいと思っています。
固定資産税点検・適正化コンサルでトップを目指す
ビジネスではまず「固定資産税評価額の点検」で国内トップを取りたいと思っています。日本の発展、地域の発展を促し、力になれるような仕事をしていきたいですね。学生時代、大手デベロッパーの就職セミナーで「羽田の開発」についてのグループワークをしたんです。それが不動産って面白いな、夢があるなと感銘を受けたきっかけなんです。その時の気持ちはいまだに胸にあります。不動産って本当に面白いんですよ。社名は陽が昇る前の暁からとり「あかつき」としました。これから夜が明けて上がっていく時です。ただ会社を無理に大きくしたいという思いはありません。人脈にも恵まれ、いい仕事を堅実にしていきたいと思っています。
PROFILE
あかつきリアルエステート株式会社代表取締役 土佐 秀之
<2001年4月>
・当時の新興不動産デベロッパーに入社(同社は当時店頭公開、その後東証二部〜一部上場)
<主に以下の業務に携わる>
・分譲マンションの企画販売
・賃貸マンション/商業施設(都市型・郊外型)/オフィスビル/ホテル等の仕入れ/企画・開発〜機関投資家/個人投資家への売却
・2008年に同社が民事再生手続申立。2011年の再生手続き完了まで債権者様交渉、所有不動産の換価処分に携わる。
・2012年2月に同社を円満退社。
<2012年4月>
・当社設立
<会社概要>
住所/〒162-0822 東京都新宿区下宮比町2-28 飯田橋ハイタウン1033
電話番号/03-5227-7331
FAX番号/03-5227-7332
<事業内容>
・事業用・投資用不動産の売買仲介
・固定資産税評価額の点検
・不動産買取
・事業用賃貸仲介
・不要不動産引取
HP https://akatsuki-re.co.jp/
2022年9月20日 公開
前職の苦労が独立を後押ししてくれた
千葉県木更津育ち。父親が弁護士ということもあり、大学は早稲田の法学部に進みました。ですがアメフトに夢中になる学生時代を経て法曹界には進まず、会社説明会で感銘を受けた不動産業界を志しました。当時は超就職氷河期で大手の会社の採用はほぼなく、それなら!と創立6年目・社員数20名の新興デベロッパーに入社したんです。ここは大手不動産会社から独立した方が興した会社で、若手のチャレンジを後押ししてくれる、何より「将来起業したいヤツ求む」という言葉にグッときました。転機はリーマンショックの直前の2008年、前期決算で最高額の利益を出したにもかかわらず会社が黒字倒産、民事再生となったことですね。倒産直前は仕事も面白く、大きなプロジェクトも任され、朝8時半から夜中の3時、4時まで働くのが当たり前の毎日でした。また上司は社長と常務、部長しかいなかったため、倒産後は若干30歳ながら課長として倒産処理のため矢面に立ち、再建書の方への謝罪や調整など会社の再生に努めました。倒産時には社員数350人だった会社の規模も縮小し、落ち着いた頃にふと思ったのが、入社当初の起業したいという気持ちだったんです。そこで社長に入社当初からの起業への思いを伝え、35歳でサラリーマン生活に終止符を打ち、あかつきリアルエステートを立ち上げました。それが2012年です。多忙だったサラリーマン時代の経験は、今思うと人生観や会社の在り方などに影響する貴重な経験をさせてもらえたと思います。