インタビュー記事

スタッフ一人ひとりが『生涯美容師』として輝ける環境を
美容師に選ばれるサロンづくり

株式会社ザ・キッド

代表取締役社長 平山茂則

美容室

株式会社ザ・キッド 代表取締役社長 平山茂則

ビシッと決めた渋いスーツ姿からクールな印象だったのですが、とっても愛情溢れる人情味のある経営スタイルを熱く語ってくださいました。「MBAのレポートが大量にあって大変なんです」と苦笑いされていましたが、それも社員のため!とのこと。素敵です!(インタビュアー 中嶋みさ)

株式会社ザ・キッド

美容師は経営者でありアーチストでもある

━ 社長就任までの経緯を教えてください

高校はかなりの進学校だったので周りにものすごく頭のいいヤツがたくさんいたんです。そんな大学受験が当たり前の環境のなか、世の中で彼らと張り合って活躍するにはどんな仕事があるのか考えるようになり、経営者でもあり営業マンでもありアーティストにもなれる、美容師になろうと思いました。スタートは早いほうがいいと考え、当時でも珍しかったですが高校卒業後すぐに美容院オーナーの家に住み込み、サロンで働きながら専門学校に通い、国家資格をとりました。その後の転職ではコンテストに力を入れる店に入り技術を磨き、東京都知事賞、神奈川県知事賞など数多くの賞を取得し、日本でも10指に入るコンテスター美容師になりました。そこに7年ほど務め、店長、マネージャーと経験しました。経験も積み、独立を考えるようになった頃に、関東最大規模140坪に20名の店長クラスのスタイリストが所属する美容室がオープンすると聞き、大型店舗で経験を積んでみたい、また自分の実力を腕試ししたい、と思ったのが、25年ほど前のザ・キッド入社のきっかけです。入社してすぐにトップスタイリストとなりました。その後マネージャー職を任され、創業オーナーから一緒に店舗開発をやらないかと声がかかり、のちにオーナーから会社を引き継ぎ社長になりました。

株式会社ザ・キッド

日本トップクラスの美容サロンチェーン

━ 事業内容を教えてください

全国展開の美容サロンチェーンを経営しています。現在123店舗、スタッフは1200名と日本トップクラスの規模です。実は、入社当時は独立しようと思っていたのですが、創業オーナー竹花和恵氏に一緒に会社を大きくしていくのを手伝って欲しいと口説かれ、気がつけば身体の弱いオーナーの右腕となり働いていました。今でも店に立っていますが、1999年当時カリスマ美容師ブームもあり、30歳の旬の美容師として月に400人を超える指名を持つトップスタイリストとして、コミッションも高く、給料が良かったのも独立に至らなかった理由です。現場を務めながら、出店作業、スタッフ教育もして、店舗を全国に展開して行く忙しさでしたが、独立して自分の店舗を構えるだけではできない経験も重ねることができました。いち美容師として独立して自分の店舗だけを運営することとは全く違う、経営理念について竹花氏にしっかりと教え込まれたのもその時期です。12年前50店舗に展開したあたりで社長に就任し、その後4年前、2017年にMBO(マネージメントバイアウト)で代表取締役となり実際の経営も全て交代しました。

株式会社ザ・キッド

お客様の満足は働く美容師達が創っていく

━ 御社の強みはなんでしょうか

第一に働く美容師たちの労働環境を考えています。私は現場出身でいまもハサミを持って現場に立ちますので、働く美容師満足度がすべての顧客満足度に繋がると分かっています。お客様も疲れた美容師には担当して欲しくないですよね。また美容師が転職すると、指名客もご来店いただけなくなるので、長く勤められる環境が売り上げにも影響してくるんです。美容師は立ち仕事の長時間拘束、土日などの忙しい時は休憩時間もなかなか取れず、接客が終わっても掃除や洗濯が残っているというのが今までのサロンでの仕事だったのですが、受付、ご案内、電話対応、床掃除、タオルの洗濯、薬液を混ぜる、など美容師の国家資格を持っていなくてもできる仕事を分業化することで、今までなら1人しか担当できなかった時間でも2人、3人と担当できて、自分の担当が終われば帰れる環境を作りました。ちょうど歯科医と歯科助手のような関係を想像してもらうと分かりやすいと思います。また、お客様を待つ時間も拘束時間となるので、コミッションを効率よく稼げるように、カラーリングのサブスクリプションを始めることで予約を中心にしたお客様の来店サイクルを作るようにしています。これはお客様からも大変好評をいただいますし、一回現場を離れた子育て中のママ美容師たちも、カラー専門でしかもパートタイムで働けるとお店の戦力になってくれています。これは美容業界ではかなり革新的なことなんです。

株式会社ザ・キッド

生涯美容師、ジョブ&ライフ クラフティング

━ 仕事をする上で大切にしていることはなんでしょうか

「生涯美容師」美容の仕事は大好きなので生涯美容に携わっていきたいと思っています。これは会社としての取り組みでもあるんですが「ジョブ&ライフ クラフティング」という働く人たちのワークライフバランスを考えたスローガンを掲げています。美容師ってせっかく国家資格を持ってるのに、さまざまな理由からやむなく美容から離れる人が多いんですが、美容という仕事を続けながらやりたいことをたくさんやれる環境があれば良いと思うんです。我が社は副業もフリーランスも認めているので、実際に副業で成功されている方もいます。副業以外でも家庭や子育て、介護との両立など美容師としていろんな働き方ができるように労働環境を整えています。もちろん独立も推進していますし、また組織で働く上でのステップアップを目指したいしたいという方の人材育成にも力を入れています。ありがたいことに離職率は本当に低いんですよ。

株式会社ザ・キッド

美容業界の変革を目指して

━ 今後のビジョンを教えてください

美容業界を変えていける存在になりたいです。美容業界は、長時間労働、低賃金のところも多く、美容師を離職する人も多い、まだまだ業界全体として時代に遅れているところがあるんです。一時期、美容学校は定員割れするところもあったのですが、今、また盛り返してきています。国家資格を取得し手に職をつけて働ける、美容師になりたいという人が増えてきているということですね。そんな若い人が夢を持って働ける業界に変えるべく、美容業界のなかでリーダーシップが取れる存在、会社でありたいと思っています。実は現在、MBAを取るべく経営の勉強の真っ只中なんです。社員をまとめて美容室はどうあるべきか、ということはやってきたのですが、会社のあるべき姿、経営についてはまだまだ学ぶところがあります。そして経営者だけが儲かるしくみではなく、社会に貢献できる企業づくりをしていきたいと思っています。

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