通常インタビュー

東日本大震災を契機に起業!
多くの失敗や成功体験を持つ
Webマーケティングのプロフェッショナル。

株式会社スタビライザー

代表取締役 小松 雅直

WEB制作コンサルティング業

株式会社スタビライザー 代表取締役 小松 雅直

東日本大震災直後に故郷の宮城県気仙沼市で、住むところや職を失った方々を目の当たりにし、『何とかしなければならない。』という強い使命感から株式会社スタビライザーを立ち上げた小松社長。
故郷に対する思いだけでなく、取材中何度も「お客様のために・・・」という言葉が出てきた中に、小松社長のお人柄を感じることが出来ました。

(インタビュアー 木内)

株式会社スタビライザー

復興支援の一翼を担いたい

━ 起業までの経緯を教えてください。

学生の頃、私は人見知りが激しい性格でした。そこで、営業職には絶対に就きたくないとの思いで就職活動をしました。結果的に、大学に貼り出されていた求人情報をもとに、人材派遣会社に就職しました。
しかし、入社後の担当業務は、絶対にやりたくないと思っていた営業でした。多いときで1日100件ほど、ひたすら飛び込み営業をしていました。慣れてくるとコツがつかめてきて、街中を歩いている同業者の人が判別できるようになり、こっそりとその後をつけると、派遣社員の募集をしている企業に辿り着きました。その企業に電話をすると、断られることもありましたが「いいタイミングですね」と、提案を受け入れていただける事もありました。
相撲部屋から事務職の派遣依頼を受ける事もありました。奇数月に相撲をやっているので、偶数月には事務作業の仕事があるのです。そんなことも面白くて、4年程勤めました。この会社での営業経験は、人見知りの私にとってとてもいい経験になりました。

次はモノを扱う仕事をしようと、人事のソフトウエア開発会社に転職しました。
社長は、日本語が話せないアメリカ人のハーフの方で、社員50人ぐらいのうち、日本人は4人だけでした。私は英語が話せないので、自己紹介だけ英語でやって、あとは日本語で通していました(笑)
この会社では、様々な会社の人事部にソフトウエアのデモを見てもらえるよう一日に200件程の電話営業をしていました。どのようにしたら話を聞いてもらえるのかを学ぶことができました。

その後、医療系の人材派遣会社に転職しました。立ち上げたばかりの会社で、社員は4人。会社の掲げる売上目標は50億ということでしたが、人材派遣業務の経験者は、私しかいませんでした。

今でもそうですが、薬剤師は人手不足です。営業に行けば求人がもらえて、こんなに楽なことはないと思いました。2007年にWebで求職者を集めるサイトを作ることになり、その立ち上げに関与しました。
仕事は順調で、翌年には次長になりました。そのころ登録者を前年の180%ぐらいに増やすことができ、その年の秋に部長、2011年に取締役になりました。

ちょうどその年に東日本大震災が起こりました。

故郷の気仙沼へ戻ったときに、とにかく何かをしなければ!!と強く思いました。復興のためにも、職を失った被災者の方々の力になれればと、急いで会社を作りました。それが、株式会社スタビライザーです。会社に勤めながらのスタートでした。

Webとの出会いは、2007年の求職者を集めるサイトの立ち上げがきっかけでした。2014年まで7年間関与しましたが、当初16億円ぐらいだった売上が、私が退職する頃には52億円にまで伸びていました。広告宣伝費を20億円以上使って、多くの失敗も経験しながら、売り上げアップのノウハウを学びました。

設立当初は、なかなか利益を計上することが出来ませんでしたが、知人からの紹介によりお客様が増えるに従って、少しずつ利益が出るようになりました。

2014年に勤めていた会社を辞めることにして、自分の会社に専念する事にしました。

株式会社スタビライザー

お客様の売上増加に貢献する

━ 事業内容を教えて下さい。

お客様のWeb集客のお手伝いをしています。その手段としては、リスティング広告、Web制作、コンサルティングに依ることが多いです。
例えば、Webサイトをリニューアルしたいというお客様に、「そのサイトに人は来ていますか?」と聞くと、実情を把握されていないことが多いです。Googleアナリティクスが入っていないとか、または入っていても良く理解されていないということです。
お客様のWebサイトに集客することで、お客様の売上につなげることが出来るのであれば、Webサイトをリニューアルする必要はありません。「まずサイトに人を集めましょう」と不必要なリニューアルはお断わりし、人を集めるお手伝いをします。
すでに集客出来ているのであれば、よりお客様の売上につなげることが出来る施策を提案いたします。広告を出したいというお客様には、それまでにどのような広告を出してきたのかをしっかりとヒアリングした後に、最適な方法を提案させていただきます。

株式会社スタビライザー

お客様の会社の一員として臨む

━ 御社の強みや特長を教えてください。

『どうしたら、もっとお客様の売上が上がるのか』というスタンスで仕事をしています。
弊社の場合は、『インハウス(お客さんの一員)』として担当します。何が違うかというと、100万円の予算のところ、「今月は200万円使ってください」と言われたとします。
効果があると思えばやりますが、効果がないと判断すれば、その予算を使い切ることはしません。リスティング広告以外の、より効果を期待出来る施策を考え抜いて提案しています。ECサイトだと、リスティングで成果が出れば売上になりますが、人材派遣業はいくら求職者からの登録を得ても、次のアクションが無ければ会社の売上にはつながりません。登録した求職者が職に就いて初めて売上につながるのであり、ただ登録を得るためだけの広告では意味がないのです。

弊社は、限られた費用の中でお客様の売上を最大化するため、お客様の会社の一員として臨みます。それが特長ですね。

株式会社スタビライザー

町医者のような存在でありたい。

━ 社長が仕事をする上で、大切にしていることは何ですか?

会社組織ではありますが、『営利よりもお客様からの信用を積み重ねていくことが重要』と思っています。
『もっとお客様の売上に繋がる為に!』ということを提案するようにしています。
結果的に弊社では対応できないこともあります。「弊社では対応出来ません。」と伝えます。そうすると、私を信頼して下さっているお客様は、「じゃあどうしたらいいの?」と、それでも私を頼って下さいます。

私は町医者のような存在でありたいと思っています。少し具合が悪い時など、すぐに診てくれます。しかし、大きな病気になった時や検査に必要な検査器具が無い場合、大きな総合病院を紹介します。私はそんな立ち位置で仕事をしています。
自分で出来ないことや他でやったほうがお客様にとって良いことは、しっかりとお客様に伝えて、他の業者を紹介しています。

お客様のことを考えて、何をするのが一番いいだろうと常に考えて仕事をしています。

気仙沼や三陸地方の雇用を増やしたい。

━ 今後のビジョンを教えてください。

お客様に満足していただくためには、社員が満足して働いてくれることが大切だと思っています。どうしたら『もっと快適に働いてもらえるだろうか』と考えています。
弊社の特長的な福利厚生として、誕生日休暇があります。配偶者と子どもの誕生日も休みにしています。土曜日が祝日の場合は、損した気分になるでしょうから、金曜日を半休にしています。
セミナーなどに行きたい人には補助を出します。大学院の基礎講座に通っている人もいます。
月に一度は皆で出社するようにしていますが、基本的にはテレワークです。お客様のところに一緒に行ってもらうことはありますが、そういうときに「宅急便が来るから無理ですとか、そういうのは無しにしてね」と言っています(笑)
今後震災で職を失った被災者の雇用を拡大していきたいと考えています。

PROFILE

株式会社スタビライザー 代表取締役 小松 雅直

株式会社スタビライザー代表取締役 小松 雅直

年商16億円の会社をWebマーケティングの力で、7年間で年商50億円規模にまで成長させる。その過程で20億円以上のお金をさまざまなWebマーケティング施策に投資し、体験した多くの失敗や成功体験を強みに株式会社スタビライザーを設立。

 

2019年3月22日 公開

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