通常インタビュー

口コミだけでは分からない
美通販の組織像とは?

株式会社 美通販

代表取締役 吉野 裕介

通信販売業

株式会社 美通販 代表取締役 吉野 裕介

通信販売が浸透していない時代に、美容の通信販売を立ち上げ確立してきた美通販の現代表取締役社長 吉野氏に、今回はお話を伺ってきました。
明るい笑顔が魅力的な吉野社長。
優しく分かり易くインタビューに答えて下さいました。

(インタビュアー 木内)

株式会社 美通販

いつでもどこでも届ける事ができたら良いよね

━ 美通販が誕生したきっかけを教えて下さい。

弊社は創業して35年目になります。当時の美容業界には通信販売がありませんでした。世間では、ニッセンがちょうど出始めた頃で、『通信販売で洋服を買うのってどうなんだろう。洋服は百貨店で買うものではないだろうか。』という話が日常的にあったそんな時代に先代が起業しました。

美容業界は今も昔も基本的にシャワー方式で、メーカー・問屋・ディーラー・美容院があって、その下にエンドユーザーという形になっています。戦後から商品をばらまくのに一地域一社制が一番効率の良いやり方でした。問屋さんやディーラーさんが商品を流通させるという流れから、一週間に一回程度美容院を訪問し商品を届けて、その時に次の注文を取って、また一週間後にお届けと次週の注文を取る、というスタイルがほとんど100%の時代でした。

そうしますと、美容院では一週間の間にお客様がいきなりウォークインで入ってきて思いのほか材料が足りなくなってしまったり、その逆で予約のキャンセルなどで商品が余ってしまったりすることがありました。商品を一週間後まで待てない。お客様が来るか来ないかに関わらず、なかなか一週間の在庫を読むというのは大変なことでした。そのような事から『いつでもどこでも届ける事が出来たら良いよね!』と思ったことがこの美通販という通信販売を始めたきっかけだそうです。

株式会社 美通販

欲しいものを欲しい分だけ。必要なものを必要な量だけ

━ 通信販売はどのようにスタートされたのでしょうか?

最初はダイレクトメールをまいたり美容の新聞に掲載してもらったり、地道なDM活動をしていました。現在はDM会社にお願い出来ますが、当時は社員総出で案内を書いたり封入したりして郵便局に持ち込むという作業を夜な夜な行っていたそうです。

当時の美容業界のカタログは、BtoBでしたので、エンドユーザーに卸価格が分からないよう商品だけのカタログ・価格だけのカタログ・情報だけのカタログと分かれており、三冊すべて見ないと理解することができなかったそうです。先代は「そういう分かりづらいことをしてはいけない」と美容業界で初めて商品と価格と情報を一目で分かるようなカタログを作りました。今では当たり前ですが、元々は現在のようなカタログはありませんでした。最初は資金も無かったので一枚のチラシから始まり、カラーチラシになりそれからカタログになり、だんだんとステップを踏んでいきました。チラシを作れば作るほどサロンさんから、「すぐ届けてくれる、ツケをしなくて良い、一週間分の受注をしなくても良い。」ということで“欲しいものを欲しい分だけ。必要なものを必要な量だけ頼める。”と口コミが広がり、非常に支持をいただきました。

一番大変だったのは、商品を集めることだったそうです。一地域一社制でしたので通常のメーカーさんは商品を卸してくれなかったため、一社一社回って卸してもらえるところを探し、商品を集めていきました。

株式会社 美通販

美容業界に関わる商品すべてを

━ 事業内容を教えて下さい。

BtoBの通信販売です。お客様は美容室・ヘアサロン・エステティックサロン・ネイルサロン・ペットサロンが主です。ペットサロンもシャンプー・カット・カラーリング・スパなど、人間と同じように美容商品を取り扱っています。ヘアケアや美容用品だけでなく、椅子やインテリア内装、機材も取り扱っています。

理美容室様のメニューや販売商品以外にも、新規開拓した海外からのオリジナル商品など、理美容室様の増収、増客、差別化のお手伝いをさせていただいております。商品数と信頼性を重視し、社内モニターやさまざまな検証をふまえ慎重に商品を厳選しております。

株式会社 美通販

美容に拘らず扱う商品は幅広く

━ 御社の強みや特徴を教えて下さい。

35年間やってきた圧倒的な美容業界の知名度と業界初の通信販売が強みです。

美容業界では美通販の名前を知らない人はいないという自負がありますし、現在も続けられているというのはお客様からの信頼の証でもあります。

扱うアイテムの多さも強みです。カタログだけで3万点、webサイトだと14万点の取り扱いがあり、美容業界専売品から一般商品まで扱っています。マーケットはサロンですが、扱う商品は何でも良いと考えています。美容に従事している人はエンドユーザーでもあります。働いている時間以外でもオープンやクローズの準備、スキルアップのための講習会などで自分の時間が取れず買い物に行く時間もないというお声もあります。

カタログの中に日用品などもあれば、美容商品と一緒に日用品も買えて便利になると思い、アイテムが増えていきました。美容だけに拘らず、お客様のご要望やかゆいところに手が届くような商品を揃えてきました。椅子や機材、電気系統などサロンまわりに関する商品も取り扱っているので、時間がある時にカタログを見ていただき、何か美容室作りのヒントになればと思いながら作っています。

株式会社 美通販

常にお客様に寄り添い、その声に耳を傾ける

━ 仕事をする上で社長が大切にしている事はなんでしょうか?

お客様第一主義です。お客様の声を聞いて、「このようなサービスや商品が欲しい。このようにして欲しい。」という言葉を真摯に受け止めて改善しカタチにしていくことで成長してきました。

例えば海外出荷。サロンさんから「シンガポールに支店を出すんだけど使っている商品が現地にないから送ってくれないか。」と、ご要望をいただきました。色々と学びながら対応させていただき、最初は分からなかったことも分かるようになり、それが今後の事業に繋がっていきます。もちろん出来ない事はお断りすることもありますが、基本的にはお客様からご要望があれば全て応え、お断りしないスタンスでいます。カタログに掲載していない商品でも、「これありますか?」と聞かれればお調べして提案いたします。そうやってアイテムも増えていきました。

業界ナンバー1シェアを取りたい

━ 今後のビジョンを教えて下さい。

美容業界は、通信販売のほかに今も訪問販売というルートを回って販売する従来のスタイルもあれば、ショップに買いに行くというスタイルもあり、多種多様です。その中でシェアナンバー1を取っていきたい。創業当時からの先代の想いでもあります。

弊社は35年目で会員顧客数は20万件です。美容業界は、およそ美容室24万件・理容室10万件・エステサロンとペットサロン3万件をあわせた40万件弱のシェアの中20万件ですので、まだまだシェアを取れる余地があります。この美容業界は1年保つのが厳しい競争率の高い業界で、1年間で倒産するサロンが約3万件。オープンするサロンも3万件あり常に変化しているというのが現状です。ですので、弊社の20万件という数字も増減がありなかなか厳しい業界です。
また、今後の展開としては海外進出も考えています。今まで積み上げてきたノウハウを海外進出に活かしていきたいです。

口コミサイトなど見ると色々書かれていますが、私達はサロンさんがより利益を上げられるように、また美容業界に新しい価値観を生み出せるように、日々邁進していきます。

PROFILE

株式会社 美通販 代表取締役 吉野 裕介

株式会社 美通販代表取締役 吉野 裕介

美容室、理容室、エステサロン、ネイルサロンなどのお店で扱う商品の通信販売サイト

株式会社美通販
https://www.bitsuhan.com/site/

 

2019年2月28日 公開

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