通常インタビュー

精一杯、石神井公園よりイタリアの文化と技術を活かし、価値のあるピッツェリアを作っていきます!!
従業員一同お待ちしております!!

PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO

代表 岩澤 正和

隠れ家レストラン(ピザ・イタリアン・パスタ)

PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO 代表 岩澤 正和

お話をお聞きすると、自然の流れに身を任せてきたように感じますが、その背景には、類い稀な努力がありました。
岩澤社長は、「この仕事が楽しくて仕方ない!!」と仰っておりましたが、その時の瞳が、まるで少年のように輝いていた事が印象深く残っております。
とてもユーモアがあり、気さくなお人柄は、まさにイタリア風なのかもしれませんね(笑)
笑顔が素敵で、情熱溢れる岩澤社長をご紹介します。
(インタビュアー:三上)

PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO

流れに身を任せた結果、ピン!と来るものに巡り合った

━ 御店を開業されたきっかけを教えて下さい。

最初は、上場企業で飲食事業部の責任者として働いていたのですが、退職後、少し背伸びをしてみたところ、そこでヘッドハンティングがあり、大手企業と同じような目線で仕事をしてみましたが、私には無理がありました。
その後よくよく考えて、背伸びをしない飲食店経営をしてみよう、と思い開業しました。
ピザ職人を目指した理由は、父親が元フランス料理店を経営していまして、小学生の時から皿洗いやサラダを作るなど手伝っていました。
高校卒業後、専門学校に行くか現場で働くか悩んだ時に、「現場に入って、初めからやった方が良い。」と言われて、この道に入りました。
最初はフランス料理だったので、高校卒業してから修行のため3年間フランスに行きました。
フランスの星付きに行きましたが、フランスはどちらかと言いますと、その当時は仕事のために生きているという価値観でして、私の価値観とは方向性が違い、そこで挫折しました。
その後は、正直その時点で料理人を辞めようかな、と思っていましたが、ビザも残っていることからイタリアのベネツィアに、寝台列車で行きました。そこで、せっかくベネツィアにいるから働かせてもらうおう、と思い、ベネツィアをあてもなく歩いていた時、イタリアのラグジュアリーファッションブランドで有名な日本支社の上席の方と偶然お会いしました。
その方と一緒に食事をする事になったのですが、そのレストランがとても美味しかったんです。
フランス料理はプラモデルみたいに料理をきちんと組み立てる感じなのですが、イタリア料理はどちらかと言うとシンプルなんですね。
とても美味しくて、これは何なんだろうな、と思い、こういう料理も覚えてみたい、と思いました。
そのため、一緒に食事をしていた方に、「ここで働かせてほしい。」と通訳して頂き、そこのお店で働く事になりました。
イタリアでは、生きるために仕事をするという価値観に出会い、ライフスタイルを学びました。
もちろん、何かを成し遂げるためには、プライベートを犠牲にする時もありますが、イタリアではまず生きるために仕事をしています。営業時間は午後5時からなのですが、午後5時に出勤して来るんですよ(笑)仕込みをしている間は、お客様が居ても「待ってろ!」、という状態なんです(笑)つまり、同じ人間だから平等だ、という考えを持っているんですね。
それはもう衝撃でしたよね。日本と全く違うので、カルチャーショックでした。でも、カルチャーショックを受けて、逆に面白いな、と思いました。
あまりにも今までやって来た事と真逆だったので、それからのめりこんでいきましたね。
ピッツァ業界に入ったきっかけは、帰国後、イタリアン料理のサルヴァトーレクオモで新宿エリアの責任者を任されたからです。今の私があるのは、そのレストランで経験した影響が大きいですね。そこで、私にチャンスを与えてくれて、色々と教えてくれました。
帰国してからも数回イタリアには行っているのですが、目的は技術を学びに行っているのではなくて、“文化”を学びに行っています。
私がお世話になったサルヴァトーレクオモでは、“ナポリピッツァの文化を日本に入れたい”、という思いで事業展開し大きくしていったんですね。
私もある意味同じ考え方でやっています。
この街にナポリピッツァの素晴らしさを知ってもらいたいんです。
それも今までなかった食文化なので、受け入れてもらえるか分かりませんが、“飲食業で文化を作る”という事をあまり聞いた事がないので、“飲食業で文化を作る”事に対して面白いな、と思いました。
本来、ラーメン屋さんは中華料理ですが、NYではラーメン屋さんのイメージが和食屋さんになっているのと同じように、私はイタリア料理をやっていますが、“ナポリピッツァを和食にしたい”、と思っています。
そのため、どうしたらナポリピッツァが和食になるのか、という事を日々追及しています。
私がイタリアで深く学んだ事は、スローフードでした。
日本は、イタリアよりもイタリア食材が揃う国なんですよ。例えば、南イタリアでは南イタリアの物しか仕入れられないんです。イタリアの文化が、そのような感じになっているんですね。便利なのか不便なのか分かりませんが、私はそれが好きで(笑)本当は、それが当たり前ですよね。
そのコピーを日本でやろうとは思っていなくて、現地ナポリの物を日本で食べて、現地ナポリの方がお客様として来て下さるイメージです。
店名であるFIlLIPPO(フィリッポ)は私のイタリアネームで、GTALIA(ジターリア)は日本という意味なのですが、日本とイタリアの架け橋になりたい、という想いで付けました。
そういう想いで開業して、飲食業で文化を作るにはどうすれば良いか、という事を追及しています。つまり、心のやり取りができるような飲食業を目指しているんですね。
実は今年、日本で初めてEU特産品保証を名乗る事ができたのですが、EU特産品保証という制度は、「ヨーロッパで指定された食材を使って下さいね。」という意味で、当店一番人気メニューの“STG”というのが、それに値します。
“これは、ナポリピッツァの法律ですよ”と法律で決まりがありまして、その決まりに沿った小麦粉が日本になかったのです。でも、我々が6年もの歳月をかけて日本にも許可が出るように活動していたのですが、ようやく今年に実現しました。
また昔は、ピザ職人は“なりたい職業ランキング”上位に入っていたのですが、今は下位になっています。
そのため、もう一度今の若者に、この業界に対して夢を持ってもらいたい、という私の想いからも、ナポリピッツァで賞を頂いた事は、大変嬉しく思いました。
そして、世界中がこの街に来てみたいと思うようなお店、或いは会社を作り、アピールしたいと思っています。

PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO

街に愛されるお店になり、日本最強チームとして活躍する

━ 仕事をする上で心掛けている事を教えて下さい。

スペシャリスト達が集うチームとして取り組んでいる、という意識です。
そういう意味では、当店のチームは日本最強だと思います。
あとは、街に必要とされる人材である事です。そのためにはどうすれば良いかを考えていますし、街に必要とされる人材であれば、必然的に街がお店を守ろうと動いてくれます。経営するという事は、必ずどこかの街にお世話になるわけですから、その街に必要でしたら、その街の人達が支えてくれると思います。そのように、街から愛されるお店になる事を心掛けています。
また、従業員の家族を大切にしている事です。経営者が一番心掛けないといけない事は、居心地が良く働ける環境を作るという事です。
自分達がその環境を維持するためには、家族の支えがあっての事ですので、出来る限り一人一人の可能性を引き出し、縛り付けず、社員の声に耳を傾けるようにしています。

PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO

優先すべきは“命”

━ 今後のビジョンを教えて下さい。

商売する上で必要な事は何だろうな、と考えると、“命”なんですね。
例えば、地震などで災害があった場所には行くようにしているのですが、それは教訓を活かすためですし、支援をすると、この街の人達は助かりますよね。
一番忘れてはいけない事は、“命を大切にする事”です。
当店では常時2,000人分位の食料を備蓄できるようにしています。
あとは、この街の文化を学んだ上で世界に発信していきたいですし、この街の農家さんの事もアピールしたいです。
我々が持っている技術や能力を人のために使い、これからも変わらず、街に愛されるようなお店を目指し、支援の方面からも色々な形で貢献していきたいと思っています。

PROFILE

PIZZERIA GTALIA DA FIlLIPPO代表 岩澤 正和

1979年 神奈川県茅ケ崎生まれ
家業がレストランだったため、小さい時から自然と厨房が遊び場だった。
18歳より本格的に修行し、2002年フランス・イタリアに渡航。
2004年25歳でゼックスサルヴァトーレクオモブロスのピツァイオーロとなり28店舗統括まで職務を果たす。
2006年ピッツァフェスタテクニカル部門最優秀賞(サルヴァトーレクオモ)
2007年ピッツァフェスタ総合準優勝(サルヴァトーレクオモ)
2011年ピッツァリディア白金事業責任者として4店舗目決定まで従事
2012年9月独立 12月石神井公園店オープン
2013年第一回世界大会日本開催カプートカップSTG部門準優勝
2014年ナポリカプートカップ世界第四位
2014年台湾でナポリピッツァを広める
2015年日本初国産小麦100%のピッツァ専用粉開発販売開始
2016年国産小麦100%のパスタ開発
2017年国産小麦100%のパスタを使い、イタリア三ツ星主催の料理大会で4位、5位獲得
2018年STG基準を満たした日本初のピッツァ専用粉開発

サイトURL
https://www.youtube.com/watch?v=K5aGfDxUClA

公式アカウント
https://www.facebook.com/PizzeriaGtaliaDaFilippo
https://www.instagram.com/pizzeriagtaliadafilippo

2018年11月1日 公開

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