通常インタビュー

「私たちは地球に暮らす人々に『安全』と『安心』を環境面から提供しつづけます」

株式会社オオスミ

代表取締役 大角 武志

環境保全に携わる調査や測定

株式会社オオスミ 代表取締役 大角 武志

創業50年を迎えられ、今もなお環境問題の解決に試行錯誤を重ね、人々に『安全』と『安心』を提供しつづける大角社長をご紹介致します。
(インタビュアー:三上)

株式会社オオスミ

“地球のドクター”として環境問題に取り組む

━ 御社の事業内容を教えて下さい。

弊社は、多岐に渡って事業展開をしており、お客様もそれぞれ違いますので、事業内容を一言で表現するのは難しいのですが、簡単に説明しますと、環境に関わる調査や測定をする会社です。
我々を、“地球のドクター”と表現しているのですが、人間の体を治す“人間のドクター”がいるのならば、“地球のドクター”もいるはずだと思っています。
つまり、“環境破壊の歯止め”をしている会社です。
環境問題に対して、より多くの人達に知ってもらうためにセミナーを開いたり、最近では、学校の授業で子供達や建築部の大学生に教えたりしています。

株式会社オオスミ

“数字”が物語る世界

━ 仕事をする上で心掛けている事は何でしょうか?

我々の仕事は、目に見えない環境の世界を数字で表しています。
例えば、採取した川の水を様々な機械にかけて川の水質の状態を数字で報告しているのですが、もし、その数字が真の値と違っていれば、物凄く大変な事が起こってしまいます。
ですので、一番気を付けている事は、正しい数値に近い数字を出す事です。
何が正しいのかは一概には言えませんが、何度繰り返しても必ず同じ数字になるように精度管理を行っています。数字は当然のことながら“ごまかし”がききません。

残念な事に、一年に一、二回の頻度で、数字を変えてしまい刑事事件に発展するような事が世の中にはあります。
我々のような仕事は、数字が主体であり実際には目に見えないので、そういう事が起こってしまうと、世の中に対して非常に不信感を抱かせてしまいますので、正しい数値をきちんとお伝えすることが一番重要です。
高性能の機械で調べて終わりではなく、それが本当に正しい値なのかという事を検証していくため、今度はきちんと人の手で確認します。
外部精度管理は約500社~1000社位で同じものを分析するのですが、もし、弊社だけ大きく数字が外れていたら、やり方が悪かったのか、機械が故障しているのか、改善の目安になります。
精度管理の結果を常にモニタリングしているので、弊社が出している数字は、ほぼ正しいであろうと感じています。
また、もう一つ大事にしている事は、目に見えない仕事だからこそ、お客様には目に見えるようにするため、オオスミ新聞『イヤーブックO-smile』を作成し、分析は奥深く、やりがいがある、という我々の想いを伝えています。

株式会社オオスミ

ONとOFFの区別はない

━ 大角社長は多趣味だと伺いましたが、普段はどのように時間を使っていらっしゃるのですか?

おそらく、ほとんどの代表の方はそうだと思いますが、基本的にOFFは無いですね。
私は、趣味と仕事を明確に分けてはいないので、会議中や現場に行く時、山登りやお酒を飲む時など、全てONだと思っています。
OFFは、寝ている時だけではないでしょうか。
遊びの中から仕事に対するヒントをもらう事もたくさんあります。
山を登る時は一人で登るのですが、自分を見つめ直す良い機会になります。
また、山登りの醍醐味としては、非常に辛いし苦しいのですが、登り切った時の達成感は何ものにも代え難いです。
自然の中にいるので、木々が突然揺れた時に、何か動物がいる気配を感じ、敏感に反応できる察知能力や本来人間が潜在的に持っている感性を育む事を大切にしています。

株式会社オオスミ

100年後の子供たちのために・・・

━ 今後のビジョンを教えて下さい。

海外を中心に、世界規模で環境問題の解決に取り組んでいきたいです。
“地球のドクター”として、日本だけではなく、世界の環境問題に対しても、一つ一つ解決していきたいです。
1972年出版の“成長の限界”という有名な本があります。
その本の中に、1900年~2100年の200年間で、世界がどうなっていくのかというのを予想したグラフがあるのですが、資源がなくなり、汚染が増えていき、汚染が酷くて人口は減り、生きていけなくなるというグラフです。
1972年に書かれたグラフが、今、予想通りになっているのです。
東南アジアやアフリカなど、経済発展が物凄く進歩し発展していくのは良い事だと思いますが、ビルが急激に建設され、さらに工場もでき物も追いつかない状況になると、最終的には環境汚染に繋がります。そのようにならないためにも、弊社の技術力を提供していきたいと考えています。
また、啓蒙活動や教育活動など、子供達に教えたり、世界規模ではなく“地球規模”で取り組んでいきたいです。
その目指す先には、“おいしい空気が吸えて水が飲める地球にしたい”、“環境破壊”という言葉が、教科書から無くなる100年後であるように、一つ一つ解決していきたいです。

PROFILE

株式会社オオスミ代表取締役 大角 武志

1966年 横浜市生まれ
学校卒業後、バブル期に一部上場企業に就職。
その後、建築設備業の営業職を経て、現在のオオスミに入社。
2003年に代表取締役に就任。
先代から引き継いだ組織の経営方針転換中に、リーマンショックの影響で経営の厳しさに直面。
その後、社員と共に“使命”を確立し経営の立て直しを図り現在に至る。

サイトURL
http://www.o-smi.co.jp/

2018年10月4日 公開

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